平安中期

女子悲恋

058 有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十八首め。詠み人は大弐三位。カテゴリーは悲恋。あまり通ってこなくなったカレシに贈った歌。
人生、時代

057 めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十七首め。詠み人は紫式部。カテゴリーは友人。幼なじみと再会したもののすぐに帰ってしまったことを詠んだ歌。
女子恋

056 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十六首め。詠み人は和泉式部。カテゴリーは恋。病に冒され最後に逢いたいのはあなたと詠った歌。
人生、時代

055 滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえこれ

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十五首め。詠み人は大納言公任。カテゴリーは人生、時代。かつての滝は涸れてしまったけれど、名声は残っていると詠んだ歌。
女子恋

054 忘れじの 行末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十四首め。詠み人は儀同三司母。カテゴリーは恋。死ぬなら幸せの絶頂の今日がいいと詠った歌。
女子悲恋

053 嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十三首め。詠み人は右大将道綱母。カテゴリーは悲恋。一夫多妻制を嘆く女性の悲哀の歌。
男子恋

052 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十二首め。詠み人は藤原道信朝臣。カテゴリーは恋。少しのあいだも離れていたくない恋人に贈った後朝の歌。
男子恋

051 かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十一首め。詠み人は藤原実方朝臣。カテゴリーは恋。初めて恋心を相手に打ち明けた歌。
男子恋

050 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第五十首め。詠み人は藤原義孝。カテゴリーは恋。ようやく逢うことのできた恋人に贈った後朝の歌。
男子恋

049 みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ ものをこそ思へ

話し言葉で【超訳】する小倉百人一首第四十九首め。詠み人は大中臣能宣朝臣。カテゴリーは恋。恋人に逢える夜と逢えない昼を対比させた歌。